『口唇・口蓋裂児者の幸せのために』 |
○ | 初めての総合的な療育ハンドブックです。 |
○ | 子どもを育てる上での不安に、正しい知識と理解をもって対処するための手引き書です。 |
○ | 医療については、全国の大学病院等の47名の専門医がお答えします。育児については、友の会の父母が心をこめてお答えします。 |
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”はじめに”から |
口唇・口蓋裂児は、ほぼ五百人に一人の割合で生まれ、現在の年間出生数は三千人近くにも及ぶといわれています。
今日では医療技術の進歩により、口唇裂、口蓋裂の縫合手術、治療・訓練を受けることにより、機能的な面でも健常者と同等のものを獲得することが可能となっています。
しかし、そのような子どもをもつ親にとっては、それですべてが解決したわけではありません。
出生段階での親御さんに対する指導・援助が必ずしも充分になされていない現状、一貫したチーム医療の体制がとられている病院が非常に少ない現状ともあいまって、子どもの成長のそれぞれの段階で、また治療や訓練の道すじのなかで、さまざまな不安や悩みにさいなまれる事も事実です。とりわけ出生直後の段階では、大半の親御さんが、隣近所や親類への気遣い、将来への不安などにより、打ちのめされたような思いにかられてしまうものです。
今回私達が本書の出版を企画しましたのも、各地から寄せられるさまざまな相談を通じて、親御さんたちがお子さんの療育についての有効な情報をいかに切実にもてめているかということを、常日頃痛感してきたからです。私達もまた、この疾病についての情報をもとめて書店や図書館を探しまわっても、適切な手引書になかなかめぐり合えなかったという体験を持っています。そのような一人として、今ひとり悩んでおられる親御さんたちに”助け舟”を差し向けることが、多少なりとも先輩の親としての務めでも有るだろうと考えているからです。
私達は、この本が、一人でも多くの親御さんにお読みいただき、口唇・口蓋裂児の療育についてのアドバイスとして、また励ましとして役立てていただくことを願ってやみません。
同時に、医療、行政、福祉、教育等さまざまな分野で口唇・口蓋裂児やその家族とかかわっておられる方々にも、是非お読みいただき、患者やその家族の置かれている状況、不安や悩みなどについてより深いご理解を賜り、それぞれのお仕事のなかで、より一層のお力添えをいただくことを切にお願いするものです。
最後に、本書の刊行にあたり、多大なご協力をいただきました学会・医療関係者の方がたに深くお礼を申し上げる次第です。 |
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ぶどう社発行 定価1,850円(送料別) 残念ながら「口唇・口蓋裂児者の幸せのために」は絶版となっています。
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『心の扉』 |
○ | この本には、1986年9月に行われたパネルディスカッション「いじめをめぐって」の全記録と、折々に寄せていただいた、この疾病とともにある方々の手紙や手記がおさめられています。 |
○ | どれも生きることの根源から問いかけたすばらしい文章です。 |
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”はじめに”から |
口唇・口蓋裂友の会では、日頃勉強会を通じて、疾患に関する正しい知識を身につけたり、家庭での療育の心得といったことについて、学んできました。また、一方で、個人的な悩みごとを相談しあったり、支えあったりもしてきました。
「でも、結局のところ、私達の不安や悩みって、いったいなんだろう」何度も会い、話をしていくうちに、やがてこんな疑問がわいてきました。
「治療のために病院に通うのは、つらくはないの。だって子供のためだもの。つらいのは世間の目なのよね」あるお母さんがしみじみ言ったことがあります。
ともすれば目の前にせまっている治療に心を奪われがちですが、実は、私たちの不安や悩みはもっと別のところ・・・・・・今の世の中での生きにくさ、といったところにあるのかも知れません。
このたび、昨年九月に行われたパネルディスカッション「いじめをめぐって」を記録するにあたり、折々に寄せていただいた手紙、手記もあわせてお届けすることになりました。
どれもこれも生きることの根元から問いかけたすばらしい文章です。障害の有無にかかわらず、一人でも多くの方に読んでいただけたらと願っています。 |
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口唇・口蓋裂友の会発行 定価680円(送料別) |
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『明日へ贈る』 |
○ | 口友会が発足から20年の歩みの中で問い、考えてきたことをまとめました。 |
○ | 障害を持ちながらいかに生きていくか、患者のための医療とは何か、講演やシンポジウムで考えました。 | ○ | アンケートをもとに患者の実態を詳細に分析しました。 |
○ | 会員の体験談も満載しています。 |
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”発刊に寄せて”から |
口唇・口蓋裂友の会(口友会)は同じ境遇の仲間同士が共通の願いと目標を持ち、惜しまぬ情熱と努力を注ぎ続けて二十周年を迎えました。
昭和45年発足当初のささやかな集いから、現在八百余名の会員数に至までの軌跡を顧みるとき、常に患者の立場で考え、行動することを基本にした会の姿勢の正しさと、その行動を支えてきたパワーの大きさを感じずにはいられません。
暗中模索の運動の中から実施にこぎつけた「歯科矯正の健康保険適用」、「口唇口蓋裂児者の幸せのために」と「心の扉」の二冊の本の発行、五十数名の先生方のご協力による学習会、機関紙の発行、その他日々の積み重ねによる活動の数々は、子を持つ親達の切実な願いと共感がエネルギーとなって生み出されたものといえましょう。
一方親達の活動と共に続けられている成人した本人達の地道な活動も「口友会」にとって欠かすことのできない力の一つです。
今この一瞬にも全国の各地で素晴らしい命の誕生があります。障害があるなしにかかわらず、一人一人の生命と人権が尊重されなければなりません。しかし現在の社会情勢は障害を持つ児(者)にとって必ずしも恵まれたものとはいえないでしょう。
「口友会」にはそれらの点も含めた、各分野に於いての課題が多く残されております。特にこの疾病を持つ本人や家族が主体的に医療や福祉を受け、社会的理解を得られるようになるにはまだまだ努力が必要といえましょう。
この度発足二十周年を記念して発刊する特集号「明日へ贈る」をお届けします。
この冊子が単なる記念誌に終わることなく未来につなぐ新たな出発の土台となり、そこから「口友会」のさらに力強い活動と歴史が積み重ねられて行くことを願わずにいられません。
最後になりましたが、これまで「口友会」の活動に対してご支援ご協力下さいました数多くの皆様に心より感謝とお礼を申し上げます。 |
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口唇・口蓋裂友の会発行 定価1,000円(送料別) 沢山の方にご購読頂き有り難うございました。「明日へ贈る」は販売を終了いたしました。
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『「口友会」からあなたへ』 |
口唇・口蓋裂の赤ちゃんを育てる方へ |
○ | ミルクは上手に飲めるの?手術はいつ頃するの?周りの人にどう伝えたらいいの?そんな親御さんの心配に、口友会の先輩からのアドバイスが満載です。 |
○ | 口友会の仲間たちが心を込めて綴ったガイドブックです。 |
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”初めに”から |
−−赤ちゃんの誕生おめでとう−− |
待ちわびた赤ちゃんの誕生、おめでとうございます。
赤ちゃんもきっと、お腹の中でお父さんお母さんが喜んでくれることを信じて、生まれ出る日を心待ちにしていたことでしょう。
可愛い赤ちゃんに疾患があって、不安な気持ちになったとしても一人で悩まないで下さい。
「口友会」には、現在約1、000家族の会員がおり、皆同じようにあなたの今の気持ちを経験してきました。
この冊子の中には私達からの応援の気持ちが込められています。そして口唇裂や口蓋裂についての正しい知識をもっていただき、これから関わっていく治療の目的を理解し将来への不安を少しでも取り除ければとの思いから作成しました。
お母さんの安心感は赤ちゃんに伝わります。お母さんを身近で支えられるのは家族です。家族の愛情に勝るものは有りません。愛しい赤ちゃんを心から抱きしめて、大切にしてください。 |
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口唇・口蓋裂友の会発行 定価500円(送料別) 入会者(一般会員)には「口友会からあなたへ」を全員に配布しています。 |
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